あなただけ
また、私の胸が・・・。今度は締め付けられるというよりも
何か、チクチクしたものが私の胸を痛めた。
「違うよ!?あれは弟の太一なの!」
「笑美さんの弟さんだったの!?弟さんいたんだ。
なんだ、彼氏かと思ったよ。」
「違うよ。商店街に買い物しに行くからって
ついて行っただけなの。」
「ホンマやろな・・・。」
今度は少し低めの声で怒ったような言い方の恵。
「ホントだよ!?彼氏なんかいないよ・・・。」
「・・・そっか。そぉやわな。」
悲しい顔をしたと思ったら、怒って
怒ったと思ったら、笑って・・・。変な恵・・・。