龍とわたしと裏庭で④【クリスマス編】
待ち人別れを
1
十二月に入って、圭吾さんはクリスマスツリーを飾ってくれた。
圭吾さんのオーナメントは、金色の丸いプレートで、透かし彫りになっている。
わたしは、プレートを光にかざしてよく見た。
「これって、裏庭の龍?」
「そう。羽竜に飾るツリーだもの、外せないだろう?」
「じゃあ特注品?」
「そういうこと。最初だからね。これは僕らの過去であり、未来だ――それにしても、飾りが少なくないか?」
圭吾さんはツリーの周りをぐるっと回った。
「いいのよ。これくらいでいいの」
わたしには未来が見えるから。
「僕らはまだ出会ったばかりだ、っていうのを思い知らされるね」
圭吾さんがぼやいて、ハァーってため息をついた。
「圭吾さん、どうかした?」
「昨日、叔父さんから電話が来ていたよね?」
ああ、親父?
「うん。年末に一時帰国するって」
圭吾さんのオーナメントは、金色の丸いプレートで、透かし彫りになっている。
わたしは、プレートを光にかざしてよく見た。
「これって、裏庭の龍?」
「そう。羽竜に飾るツリーだもの、外せないだろう?」
「じゃあ特注品?」
「そういうこと。最初だからね。これは僕らの過去であり、未来だ――それにしても、飾りが少なくないか?」
圭吾さんはツリーの周りをぐるっと回った。
「いいのよ。これくらいでいいの」
わたしには未来が見えるから。
「僕らはまだ出会ったばかりだ、っていうのを思い知らされるね」
圭吾さんがぼやいて、ハァーってため息をついた。
「圭吾さん、どうかした?」
「昨日、叔父さんから電話が来ていたよね?」
ああ、親父?
「うん。年末に一時帰国するって」