龍とわたしと裏庭で④【クリスマス編】
3
「あれ? もう見終わったの?」
部屋に戻って来た圭吾さんが言った。
圭吾さんは、わたしが番組を録画してたのも、今日見ようと思っていたのも分かってる――当たり前よね。全部わたしがペラペラと話すんだもの。
「今日は見るのやめたの。気分じゃなかったから」
「ふうん」
圭吾さんはソファーにうつぶせで寝転んでいるわたしの上に屈み込むと、頬にキスした。
「その雑誌、面白い?」
「面白いわよ」
「経済誌に興味があるとは知らなかったな。それ、上下逆さまだよ」
わたしは両手を上げて、バタッとソファーの上に倒れ伏した。
待っていないフリしてたのに。
「待ちくたびれた」
ソファーに顔を伏せたまま、拗ねたように言うと、圭吾さんは優しくわたしの頭を撫でた。
「着替えてくるから、もう少し待っていて」
わたしはソファーの上に起き上がり、膝を抱えた。
「ねぇ、圭吾さん?」
呼び掛けてみたけど返事がない。
わたしは圭吾さんの後を追った。
部屋に戻って来た圭吾さんが言った。
圭吾さんは、わたしが番組を録画してたのも、今日見ようと思っていたのも分かってる――当たり前よね。全部わたしがペラペラと話すんだもの。
「今日は見るのやめたの。気分じゃなかったから」
「ふうん」
圭吾さんはソファーにうつぶせで寝転んでいるわたしの上に屈み込むと、頬にキスした。
「その雑誌、面白い?」
「面白いわよ」
「経済誌に興味があるとは知らなかったな。それ、上下逆さまだよ」
わたしは両手を上げて、バタッとソファーの上に倒れ伏した。
待っていないフリしてたのに。
「待ちくたびれた」
ソファーに顔を伏せたまま、拗ねたように言うと、圭吾さんは優しくわたしの頭を撫でた。
「着替えてくるから、もう少し待っていて」
わたしはソファーの上に起き上がり、膝を抱えた。
「ねぇ、圭吾さん?」
呼び掛けてみたけど返事がない。
わたしは圭吾さんの後を追った。