龍とわたしと裏庭で④【クリスマス編】
3
大泣きして、力が抜けた。
泣きはらした目で家に帰ると、大騒ぎになった。
伯母様が圭吾さんに『お医者様を呼んだら』と言い、
彩名さんはわたしを抱きしめて、『いったい何をしたの?』と圭吾さんを責め、
和子さんは熱々のココアを持ってきてくれた。
圭吾さんは説明するのが面倒なのか、甘んじて叱責を受けていた。
「圭吾さんのせいじゃないの」
一応言ってみたけれど、あまり効果はなかったみたい。
「まあ、連れて行ったのは僕に違いないから」
圭吾さんは苦笑した。
こんな些細な事で蜂の巣をつついたような騒ぎになったのがおかしくて、わたしはクスクスと笑った。
「あなた達、あまり驚かさないでちょうだい。心臓に悪いわ」
伯母様が額に手をやって、ため息をついた。
「もうあなたは大人だと思っているから細かい口出しはしたくないけれど、志鶴ちゃんは芙美子から預かった大切な子なのよ。分かっているのでしょうね、圭吾」
伯母様がこんなに圭吾さんを叱るのは珍しい。
泣きはらした目で家に帰ると、大騒ぎになった。
伯母様が圭吾さんに『お医者様を呼んだら』と言い、
彩名さんはわたしを抱きしめて、『いったい何をしたの?』と圭吾さんを責め、
和子さんは熱々のココアを持ってきてくれた。
圭吾さんは説明するのが面倒なのか、甘んじて叱責を受けていた。
「圭吾さんのせいじゃないの」
一応言ってみたけれど、あまり効果はなかったみたい。
「まあ、連れて行ったのは僕に違いないから」
圭吾さんは苦笑した。
こんな些細な事で蜂の巣をつついたような騒ぎになったのがおかしくて、わたしはクスクスと笑った。
「あなた達、あまり驚かさないでちょうだい。心臓に悪いわ」
伯母様が額に手をやって、ため息をついた。
「もうあなたは大人だと思っているから細かい口出しはしたくないけれど、志鶴ちゃんは芙美子から預かった大切な子なのよ。分かっているのでしょうね、圭吾」
伯母様がこんなに圭吾さんを叱るのは珍しい。