龍とわたしと裏庭で④【クリスマス編】

何かに呪われていると言えば――わたしもみたい


何の因果か、放課後に美月の家へ行くことになった。


「うちで孵(かえ)った赤龍がですね、珍種なんですよ。見に来て下さいよ。新発見かもしれないし」

熱心に誘う美月に根負けしてしまったのだ。


「ゴメン。わたし、龍はちょっと……」

亜由美も美幸も逃げてった。

裏切り者どもめ。


「僕は委員会があるから」

悟くんの理由は真っ当だ。

「後で行こうか?」


大丈夫よ。

いつもいつも子守してもらわなくたって平気なんだから。


「寄り道するなら圭吾に連絡入れときなよ」


平気よ。

いつも、よっぽど遅くなる時以外は連絡なんてしないもの。

でもなぁ

圭吾さんって、時々思いがけない時に電話を寄越したりするのよね。


「あっ! お姉ちゃん来てる!」

家の前まで来ると、美月が嬉しそうに言った。

「あれ、お姉ちゃんの車なんですよ」

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