龍とわたしと裏庭で④【クリスマス編】
赤いコロンとした小型車だ。

可愛い!


「わたしもああいうの欲しいな……」

思わず言うと、


「無理ですね。圭吾さんは、先輩に運転をさせないと思いますよ」


「たぶんね」

わたしは渋々認めた。

「圭吾さん、過保護だから」


「ホント、びっくりするくらい過保護ですよ」

美月はケラケラ笑った。

「長年知ってますけど、あんなに心配性だとは思いもしませんでした」


「お姉さんと付き合ってた時は違った?」


「うーん、そうですね。もっとわがままで、お姉ちゃんが振り回されてましたね。でも、すっごくいい感じだったんですよ。お互いにベタ惚れで」


聞かなきゃよかったかも

美男美女のカップルかぁ


「ただいまぁ!」

美月は元気よくドアを開けた。

「あっ、先輩、どうぞ上がってください」

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