龍とわたしと裏庭で④【クリスマス編】
3
次の朝、まだ薄暗いうちに目が覚めた。
いつものように、圭吾さんの腕がわたしを包み込んでいる。
温かい――と思った瞬間、昨夜の記憶が一気に蘇って、わたしはガバッと起き上がった。
「志鶴?」
眠りの浅い圭吾さんが、わたしの名を呼ぶ。
「トイレっ!」
わたしはベッドを飛び降りると、トイレに駆け込んだ。
鍵をかけて顔を覆う。
どうしよう
まともに圭吾さんと顔を合わせられる気がしない。
そうだ
このまま自分の部屋に戻ろう
二人っきりじゃなかったら少しは平気かも
わたしはトイレを出て、つま先立ちで静かに歩いた。
寝室の前を通り、居間を抜け、階段へのドアのノブに手をかける。
そおっと そおっと……
「どこへ行く気?」
背後から声をかけられて、わたしは飛び上がった。
「志鶴?」
「ちょっと部屋まで」
声が上ずる。
いつものように、圭吾さんの腕がわたしを包み込んでいる。
温かい――と思った瞬間、昨夜の記憶が一気に蘇って、わたしはガバッと起き上がった。
「志鶴?」
眠りの浅い圭吾さんが、わたしの名を呼ぶ。
「トイレっ!」
わたしはベッドを飛び降りると、トイレに駆け込んだ。
鍵をかけて顔を覆う。
どうしよう
まともに圭吾さんと顔を合わせられる気がしない。
そうだ
このまま自分の部屋に戻ろう
二人っきりじゃなかったら少しは平気かも
わたしはトイレを出て、つま先立ちで静かに歩いた。
寝室の前を通り、居間を抜け、階段へのドアのノブに手をかける。
そおっと そおっと……
「どこへ行く気?」
背後から声をかけられて、わたしは飛び上がった。
「志鶴?」
「ちょっと部屋まで」
声が上ずる。