龍とわたしと裏庭で④【クリスマス編】
「それより、黙って寄り道して、おまけにケータイも繋がらない所にいたから、圭吾さんの機嫌損ねちゃった」


「あれで? 十分優しかったじゃないですか」

と、美月。


「怒られはしないけどね」

わたしはため息をついた。

「あの後、大変だったのよ」


「心配かけた埋め合わせに、優しくしてって迫られた?」

亜由美にそう言われて、わたしは思わず赤面してしまった。

「あら、図星?」


「もう! そういうコト言うのやめてよ」


「どこまで奥手なのよ」

美幸が言う。


悪かったわね


「ひょっとして先輩、まだ圭吾さんとやって――フガッ」


「はい、美月ちゃんそこまで。女の子が言うコトじゃないよ」

悟くんが後ろから美月の口を塞いで、ニッコリと笑っていた。


「あら、呼出し終了?」


「やめてよ、大野。人聞き悪い」

悟くんは亜由美の横に座った。

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