龍とわたしと裏庭で④【クリスマス編】
そうね
わたしの子守役って事を抜きにしても、圭吾さんは悟くんをよく呼び出す。
信頼しているんだと思う。
「それと、しづ姫。昨日は僕の忠告を無視して、圭吾に連絡を入れなかったんだって?」
う……
「ちょっと忘れたの……」
「ちょっとねぇ」
「圭吾さん、悟くんに電話したんでしょ?」
「違うよ」
違う?
「あのさぁ、羽竜の土地にいる限り、圭吾がその気になれば、しづ姫がどこにいるかなんてすぐ分かるんだよ。でも、圭吾はなるべく君に普通に接しようとしている。あいつの努力を無駄にするな」
悟くんはわたしのお皿からミニトマトをつまんで食べた。
「『特別』っていうのは回りが思うほどよくはないんだ。なぁ、滝田?」
「えっ! 何でわたしに振るのよ」
美幸が慌てて言った。
「まあね。わたしも自分の能力が無かったらな、と思う時はあるわよ」
美幸は人に見えないモノが見える。
わたしの子守役って事を抜きにしても、圭吾さんは悟くんをよく呼び出す。
信頼しているんだと思う。
「それと、しづ姫。昨日は僕の忠告を無視して、圭吾に連絡を入れなかったんだって?」
う……
「ちょっと忘れたの……」
「ちょっとねぇ」
「圭吾さん、悟くんに電話したんでしょ?」
「違うよ」
違う?
「あのさぁ、羽竜の土地にいる限り、圭吾がその気になれば、しづ姫がどこにいるかなんてすぐ分かるんだよ。でも、圭吾はなるべく君に普通に接しようとしている。あいつの努力を無駄にするな」
悟くんはわたしのお皿からミニトマトをつまんで食べた。
「『特別』っていうのは回りが思うほどよくはないんだ。なぁ、滝田?」
「えっ! 何でわたしに振るのよ」
美幸が慌てて言った。
「まあね。わたしも自分の能力が無かったらな、と思う時はあるわよ」
美幸は人に見えないモノが見える。