龍とわたしと裏庭で④【クリスマス編】
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いろいろな事が目まぐるしく過ぎていく。
悟くんが学校を休んだ。
三日ぶりに登校してきた時は、目が赤くて何だか疲れているみたいだった。
『風邪?』ってきいたら、『徹夜明けだよ』という答え。
圭吾さんもとても忙しそうで、毎日夜遅くまで電話ばかり。
わたしは黙って、圭吾さんが振り向いてくれるのを待つ。
ママが早くに亡くなって、わたしは親父と二人っきりの家庭で育った。
親父は仕事から帰って来て、わたしが待っているのを見ると、いつも後ろめたそうな顔をした。
そんな顔をさせたくなくて、いつの間にか待つのをやめた。
圭吾さんは、わたしが待っていると微笑む。
もう少しだからと、目が語る。
僕も早く終わらせたいよと、あきらめたように上を向く。
だから待つの
待っていてって圭吾さんが言うなら、ずっと待てる。
「明日だな。明日の夜に決めたよ。十時に集まってくれ」
圭吾さんは電話を切ってわたしを見た。
「明後日は出かけよう」
疲れたような声。
わたしは圭吾さんの側まで行って、腰に手を回して身を寄せた。
圭吾さんが、わたしの髪に顔を埋める。
「君と一緒にクリスマスツリーを探すんだ」
悟くんが学校を休んだ。
三日ぶりに登校してきた時は、目が赤くて何だか疲れているみたいだった。
『風邪?』ってきいたら、『徹夜明けだよ』という答え。
圭吾さんもとても忙しそうで、毎日夜遅くまで電話ばかり。
わたしは黙って、圭吾さんが振り向いてくれるのを待つ。
ママが早くに亡くなって、わたしは親父と二人っきりの家庭で育った。
親父は仕事から帰って来て、わたしが待っているのを見ると、いつも後ろめたそうな顔をした。
そんな顔をさせたくなくて、いつの間にか待つのをやめた。
圭吾さんは、わたしが待っていると微笑む。
もう少しだからと、目が語る。
僕も早く終わらせたいよと、あきらめたように上を向く。
だから待つの
待っていてって圭吾さんが言うなら、ずっと待てる。
「明日だな。明日の夜に決めたよ。十時に集まってくれ」
圭吾さんは電話を切ってわたしを見た。
「明後日は出かけよう」
疲れたような声。
わたしは圭吾さんの側まで行って、腰に手を回して身を寄せた。
圭吾さんが、わたしの髪に顔を埋める。
「君と一緒にクリスマスツリーを探すんだ」