愛のない世界なんてない
「寮に…住んで…ね」
「うん」
深刻なのか?
「…舞妓さんの修業するの」
舞妓さんといえば…踊ったりして優雅で…京都のすみずみにいるあの厚化粧の…?
「お前に舞妓さんなんかできるのかよ?」
心配そうに言った圭。
「覚悟したから…舞妓さんになるって決めたの」
真剣な眼差しだ。
「だから…頑張るよ!!舞妓さんになるために。なれたら、圭達にお披露目するからね」
芽衣ちゃんはそう言うと、ちょっとゆっくりしてからお邪魔しました、と言って家を出て行った。