愛のない世界なんてない

｢いいねぇ～。私も子供ほしいなぁ～｣
｢多分子供いないのは華芽くらいよ?｣
笑子は嘘っぽく言った。
｢そんなことないわよ～っ｣
私は笑子を叩いた。
｢痛いなぁ～っ｣
二人で笑っていた。


｢皆さん、プチプチ同窓会を始めます。席に座ってください｣
体育館で綺麗に輪になった椅子。
そこに並べられる皆の顔がすごい懐かしい。
｢それじゃあ………｢あ゛―――――!!｣
誰かが叫んだ。
七年前の担任の先生の声が消された。
椅子に座ってる皆は叫んでない。
よくよく体育館を見ると入り口に…………圭がいた!
あいつもここの高校だったの!?
｢なんで華ちゃんがいるの!?｣
圭が思いっきり私に指を差した。
｢なななっ東雲、あいつ誰!?｣
関係ない宮迫が私の顔を見て驚いた顔をしていた。
｢ちょ……圭……あんた、ここの高校にいたの!?｣
私は驚きを隠せなかった。
｢華ちゃんはここ卒業したの!?｣
圭も驚きを隠せないようだ。
｢そ、そうよ!悪い!?｣
｢別に……｣
と圭は私に近付いた。
｢皆聞いて。この女、万引きしてて家に大量のパンが置いてあるんだよ。それ全部万引きしたやつ｣
と余計な事をサラッと言われて皆の目が冷たくてヒヤッとしてる。