愛のない世界なんてない
「私は弟がいるよ」
「今何歳?」
「…………確か17」
最近弟に会っていない。
しかも弟は私のこと気にしてないし。
「本当いいなぁ」
「一人っ子つまんないからね。藤本家みたいなうるさいのがいいのかも」
私の弟はうるさいけどさ。
それに何も反応しない私も変だけど。
「あぁ眠い」
「寝れば?」
鼻をつんと立てる私。
「いいよ、膝枕」
「痛いのにいいの?」
「全然構わないよ」
「そんじゃ寝る」
圭は私の膝枕ですぐ寝てしまった。