愛のない世界なんてない
「………」
何故か涙が出そうになる。
でもバカにされそうだからやめた。
「圭は?」
「寝てる」
「ふーん………」
今私は幸せで第2の人生でこんな幸せはないと思う。
小さい頃の記憶がまったくなくて、いつのまにか育った私。
いつのまにかなくなった記憶。
なんで今に感覚があるんだろうって。
すごく幸せがあったと思う。
京都で好きな人もできたし満足すぎるよ、私にとっては。
「ねぇ………華ちゃん……」
尋斗がちょっと泣き目で私の腕にすがりついた。
「何?」
「また遊び来てよ!!」
「痛い痛いっっっ」
腕に痛みが………。
「あ、ごめん……」
「大丈夫大丈夫」
営業スマイルは大切だ……。