愛のない世界なんてない

「咲ちゃんが………」

「うん…」

咲ちゃんから笑顔が消えていく。

「咲ちゃんがね…」

「……………っ」

咲ちゃんが一滴の涙を流した。

もうここで思い切り言ってあげようと思った。


「咲ちゃんが祐次にあげたコップ……割っちゃったの…祐次が言っといてって…」

すると咲ちゃんはたかがコップの事で涙をたくさん流した。

「私…………っそんなの…あげてない…っコップ…なんて…あげてないよ…!」




…嘘?


「なんで…っ祐次…浮気でもしてるのかなぁ…」

咲ちゃんは泣きながらそう言った。




…二股?




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