潮騒
彼の寝顔を見つめながら、少し乱れたその髪の毛に手櫛を通した。
失ったものの数を数えながら歩んだ道の中で、出会った人。
マサキとあたしは正反対の場所に立ちながらも、同じ思いを抱えていたね。
許すとか許さないとかじゃない。
これからあたし達ふたりがどうなるのかもわからない。
けど、でも、一緒に生きていたいと思った、初めての人だから。
無意識のうちに、チェストに入れておいた過去の写真を取り出して、
「ごめんね、レン。」
ごめんね。
「お兄ちゃんも、ごめんなさい。」
それでもあたしは
やっぱりマサキを選びたいの――。
失ったものの数を数えながら歩んだ道の中で、出会った人。
マサキとあたしは正反対の場所に立ちながらも、同じ思いを抱えていたね。
許すとか許さないとかじゃない。
これからあたし達ふたりがどうなるのかもわからない。
けど、でも、一緒に生きていたいと思った、初めての人だから。
無意識のうちに、チェストに入れておいた過去の写真を取り出して、
「ごめんね、レン。」
ごめんね。
「お兄ちゃんも、ごめんなさい。」
それでもあたしは
やっぱりマサキを選びたいの――。