潮騒
マサキは舌打ち混じりに、
「何の用だよ?」
と、怒りのこもった口調で突き放すように言って、やっぱりこっちを見ようとはしてくれない。
あたしが顔を俯かせると、
「何でわかんねぇんだよ、俺のことなんか忘れろよ!」
「………」
「うぜぇんだよ!」
ガッ、と傍にあった椅子が蹴り飛ばされた。
びくりと肩を上げるあたしに、それでも彼は、
「お前まで巻き込みたくねぇってあの時言ったろ!」
「ねぇ…」
「こんなんじゃ何の意味もねぇだろ、ふざけんなよ!」
「ねぇ、聞いて!」
それでもマサキは聞く気はないとばかりに、今度はテーブルにあったコップをなぎ倒した。
ガシャーン、と割れたガラス片が床に散乱する。
「聞くことなんか何もねぇし、お前の顔なんか見たくねぇっつってんだろ!」
彼はかたくななまでに、そう言い続ける。
けれどあたしだって、今度はもう引く気はない。
「あたし、マサキを人殺しになんてさせないから。」
「何の用だよ?」
と、怒りのこもった口調で突き放すように言って、やっぱりこっちを見ようとはしてくれない。
あたしが顔を俯かせると、
「何でわかんねぇんだよ、俺のことなんか忘れろよ!」
「………」
「うぜぇんだよ!」
ガッ、と傍にあった椅子が蹴り飛ばされた。
びくりと肩を上げるあたしに、それでも彼は、
「お前まで巻き込みたくねぇってあの時言ったろ!」
「ねぇ…」
「こんなんじゃ何の意味もねぇだろ、ふざけんなよ!」
「ねぇ、聞いて!」
それでもマサキは聞く気はないとばかりに、今度はテーブルにあったコップをなぎ倒した。
ガシャーン、と割れたガラス片が床に散乱する。
「聞くことなんか何もねぇし、お前の顔なんか見たくねぇっつってんだろ!」
彼はかたくななまでに、そう言い続ける。
けれどあたしだって、今度はもう引く気はない。
「あたし、マサキを人殺しになんてさせないから。」