潮騒
で、迎えた休日のお昼時。


本当に約束は押し付けられ、カフェで待ち合わせた美雪とランチをして、ショッピングに引っ張り回された後、ケーキバイキングへ。


貴重な休みだというのに、あたしはぐったりとうな垂れた。



「ちょっと、ルカさん食べ放題なんだから、休んでる暇ないですよ!」


「うるさいわねぇ。」


第一、あたしは甘い物なんか食べない派なのに。


けれど向かい合う彼女は、フルーツの乗ったそれをぺろりと平らげ、幸せそうな笑みを零している。


曰く、「月に一度だけの、自分へのご褒美タイムなんです!」とのことだが。


公称18歳。


元気が有り余っていて羨ましい限りだと、あたしは思う。



「あーあ、やっぱりさっきの携帯ストラップ、ルカさんも同じの買えば良かったのに。」


「何であたしがアンタとお揃いなんかにしなきゃならないの。」


「ダメですかぁ?」


「そんなもん気持ち悪いでしょ。
っていうか、お揃いがしたいなら、勝手にカレシとでもやってなさいよ。」


すると彼女はフォークを咥えて不貞腐れがちに、



「カレシなんかいたら、休みの日に女同士で遊んだりなんかしてません。」


アンタが誘ったんだろうが!


と、思ったけれど、怒るほどの気力も生まれない。


頬杖をついたままのあたしに彼女は、



「ルカさんは、恋愛してますか?」

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