人魚姫は籠の中で。


「……」


「……」



相変わらずじっと私のことを見てる狼さん。


うーん…私の言葉が分かるはずないか。


そう思い狼さんを撫でた後、くるりと向きを変え外への道を急ぐ。


誰かに見つかったらいけないし。



「…確か、こっちに曲がれば出口が……あっあった!」



毎日この広い城内を散策してたから、外に行く近道もインプットできてる。



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