王子様の下僕
「佑樹、大丈夫?
今日は入学式なんだから
さすがに寝たらダメだよ」
私がそう言うと佑樹は固まっていた
「キミだれ?」
「っっ…」
いきなり言われた冷たい一言に
私の目に涙が溢れた
「俺は知らないやつに
名前を呼び捨てされたくないんだけど」
「…っっ、中学まであんなに
仲良しだったじゃない
そんなに私のことキライ?
もう佑樹なんて私も大キライ!!!」
泣きじゃくりながら私が言うと
「知らないやつにキライとか言われても…」
佑樹はいかにも困った様子で言うんだ
何年アンタの幼なじみ
やってると思ってるのよ
心の中でボヤいていると
佑樹ママが現れた