王子様の下僕





今にも泣きそうになっている
クリッとした目に引け目を感じて
余計な一言を付け足した

「だから俺は親切で言ってあげてるの
それでいいんだね?

…ダイエットもついでに手伝ってあげるよ」

笑顔を崩さずに言ったけれど
まだ躊躇していたから

「さっきからブツブツうるさいな
で、どっちがいいの?」

「て、手伝ってください」

「違うよ

今日から駿河賢人様の下僕に
させて下さいお願いします

と言わなくちゃダメだよ」

ブタ子が泣かないことを確信したから
俺は気まぐれに意地悪してみた

「あんまり焦らすと口が滑って…
言っちゃうかもしれないな」

「わ、わかりましたよぉ(涙)

今日から駿河賢人様の下僕に
させて下さいお願いします」

「んーじゃあ宜しく頼むよ、ブタ子くん」

そうこれが俺とブタ子の始まりだった





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