王子様の下僕
「今日からは"賢人"って呼べよ、命令だぞ」
俺は極上に甘ったるい声で
小さくて可愛い耳にソッと囁くと
愛美は背伸びをして俺の額に手を当てた
熱でもあると勘違いしたみたいだ
「やっぱり熱いんだけど…」
愛美にそう言われてしまった
普段、病気をしない超健康人(俺)が
こんなくだらないことで知恵熱かよ
あまりの恥ずかしさに
顔まで真っ赤になってきた
「大丈夫?入学式休む?」
その様子を見た愛美は
更に心配してしつこく聞くけれど