王子様の下僕
桜咲く中学の卒業式の日
高校にも合格して晴々しい気分な筈なのに
私の心は今日の微妙な天気のように
憂鬱だった
「ごめん…僕は野崎さんみたいに
痩せて可愛い子が好きなんだ」
男の子にふられたんだ
"やっぱり茶屋町くんも
外見だけで人を判断するんだね
野崎さんは顔が可愛いけど
私に意地悪ばかりしてくる子
初恋がこんな形で
終わったなんてむなしいよ
どうしたら次の恋を成就させられる?
やっぱり痩せて可愛くなきゃ
恋なんて無理だよね"
という思いが私の中を駆け巡った