王子様の下僕





「キャャャャー」

男の人の声で驚いている私をみて

「どうなさいましたか?」

現れた神川さん

そういえば、神川さんがいること忘れてた

さすがに"あなたがいたのを忘れていました"
なんて言えるわけもなく
伏せ目がちに「何でもないです」
と言うのが精一杯だった

暫くの沈黙のあと話題を変えるために

「…神川さんは何をされていたのですか?」

やっと言えた言葉

「洋服の洗濯です」

「洗濯?」

「さすがに洗濯だけは
私がしなければ賢人様の「わ、わかりました」

結局30秒で終了した会話
どうしようと焦っていると…





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