王子様の下僕





「いえ…ただ王子様の家を知らないんですが」

「心配しなくても今日真横に移り住んだから」

「えっ…??」

「だから真横だよ、新しいほうの家」

「だってそこは一歳の赤ちゃんがいる家だよ」

「言わなかったけ?買い取ったの」

ブタ子の驚いた顔を想像して
わくわくしながら

"ピンポーン"
家のチャイムを鳴らした

「誰か来たからまたね」

「必ず6時に来いよ」

「はい」

ブタ子の返事に俺は安心して
電話を切った





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