笑い話にしたい恋
「お、お待たせ!」
勢い良く玄関の戸を開け、卓斗君の姿を目の前にした
「そんな、急いで来なくても」
クスクスと笑う卓斗くんを見て、はじめて自分がぐちゃぐちゃなことに気づく
ジャージを切った短パンに、スエットの部屋着
布団の上で、ゴロゴロしていたせいか乱れた髪の毛
どんどん顔が赤くなり、恥ずかしすぎて、会いたかったはずの卓斗君の顔も見れない
バカだ、私...
涙が出そうになったとき、フワッと何かに包まれる
「なんで、こんな可愛いわけ?」
卓斗君が微笑みながら、私をキュッと抱きしめていた