笑い話にしたい恋




もっと、卓斗君に触れたくて自分の手に力を入れようとした瞬間


「ごめん」


一瞬にして、引き離された


夜の冷たい風が、さっきまでの温かさを素早く奪う


「こんな時間に、ありがと」


卓斗君は、私の頭に手を乗せ微笑む


私は横に首を振り、もう一度卓斗君を見た



「...元気?」


私は、知らない間にそんなことを口にしていた



< 29 / 197 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop