笑い話にしたい恋
「雄二?」
その声にはっとする
目の前には、心配そうに俺を見る那美の姿があった
「どうしたの?そこに突っ立って」
首をかしげて俺を見上げる那美が愛しく見える
でも、もう君は
「卓斗と上手くいったんだな」
俺の隣に来ることはないと思った
「...うん、付き合うことになったよ」
ズキ...
この心の痛みは、失恋したからじゃない
付き合うことになったと言った君の顔が、なぜか悲しそうに見えたからで