【掌編】さようならを教えて

だったらどうして、あなたが、わたしのものにならないとわかったとき、
あんなに苦しんだのだろう。

あなたの言葉や行動に一喜一憂し、あなたのそばにいたい、と願った、

わたしは、いったい誰なんだ？


今でも、後悔している。


どうして、いえなかったのだろう。


『友だち同士の冗談ではない。わたしは、あなたのそばにずっといたい』


だって、こころから、わたしは、あなたを必要としていた。


恋ではなく、愛でもなく、支えとして。


いてくれる、言葉をかけてくれる･･････


だけでよかった。