新選組は恋の香り―前編―
葵羽side


朝餉の支度をしていると


「瑠衣が急ぎの用だってよ。息切らして着たぜ?」


永倉さんがひょいと顔を出した。



瑠衣?
この前も着てたのに?


「分かりました。」
そう言って同じ当番だった斎藤さんをチラッと見ると
「早く行け。」そんな目をしていた。


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