新選組は恋の香り―前編―

近くに行き話しかけるとビクッと平助君は肩を揺らした。


「どうしたの?」

「なんでもねぇよ。」


嘘だ。絶対。
だって、顔背けてるもん。
平助君はなにがあったって人の顔を見ながら話すんだ。


だから




「嘘はつかないで。」




もう、嘘はこりごりなんだ。





「嫉妬ですよ。ね、平助?」


< 248 / 265 >

この作品をシェア

pagetop