新選組は恋の香り―前編―
平助side


難しそうな顔をし
首を傾げながら葵羽は
此処をあとにしていた。


「…どーしたんだ?」

「どうもしねぇよ、平助。
それよりも良くやったな。」


ぽんっと土方さんは俺の頭に手を置いた。

なんか、子供扱いされてる気分…


「なあ、土方さん。」

「なんだ?」

「…やっぱりなんでもねぇや。」


言ったら駄目な気がした。
言ったら認めてしまう気がしたから。


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