新選組は恋の香り―前編―
「はぁ…」
「おい!!入るぞ?」
ガラッと入ってきたのは
副長の土方さんだ。
「私、いいですよ、なんて言ってませんけど。」
携帯を見つめたまま
土方さんに冷たく言う。
「…悪かったな。」
「で、なんですか?」
「あぁ、お前に伊東さんには近づくなとは言ったが、伊東さんが早めについたお陰でお前のことが知られちまったから予定変更と思ってな。」
そう言うと土方さんは
私の携帯を奪う。
「なんですか?予定変更って。」