愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
蓮の言葉に、目の前の隼は視線をキョロキョロと彷徨わせている。
「や、これは……」
焦ったような隼の声。
蓮はそれに大きくため息を零した。
「真梨。とりあえず上がれ。風邪引く」
「え、あ、うん」
差し出された蓮の手を取る。
蓮の手によって持ち上げられ、自ら上げられた体。
水分を含んだ服がベットリと体に張り付いて、気持ち悪い。
持っていたタオルも、プールにぶちまけてしまったみたいだ。
服の状態を見れば、「……あ」と声が漏れた。
蓮も気づいたようで、「チッ」と舌打ちが聞こえる。
着ていた白のサマーニット。
下に黄色のキャミソールを着ていたけれど、どちらも薄い生地のうえに、色も濃いものではなかったせいか、うっすらと青色のブラが透けていた。
「くそが」
蓮がぼそりと呟いて、あたしの体を持ち上げる。
「う、わっ」
色気のない声が漏れて、蓮に正面から抱きつく形で抱き上げられた。