愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
家族
「あ、あの、蓮……濡れるから、降ろして? 一人で歩ける……」
蓮の肩をたたいて声をかけるけど、蓮は何も言わない。
相当怒ってる。
「蓮……怒ってる?」
蓮の肩をたたいて声をかけるけど、蓮は何も言わない。
視線すら合わない。
銀の瞳はまっすぐに前を見据えている。
あたしを映してくれないその瞳が、やはり怒っているようで、怖く感じた。
女湯、男湯と書かれたのれんの前までやってきて、蓮は立ち止まる。
蓮は2つののれんに視線を彷徨わせた後、戸惑いもなく、女湯の法ののれんをくぐった。
脱衣所で腕の中から降ろされ、ホッとしたのもつかの間、濡れたサマーニットの裾を蓮が上へ上へとぐいぐい引っ張る。
「ちょ、蓮?!」
「いいから。手上げろ」
有無を言わせずサマーニットと一緒にキャミソールまで脱がされ、上半身に残ったのはブラジャーのみ。
蓮はそれすらも取り去ろうと、手を伸ばしてくる。
「ちょ、ちょ、ちょ、ま、待って! 待ってよ!」