愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
「し、仕方なくない! 蓮は男風呂行けば良いでしょ?!」
「……そう言う問題じゃねえ」
じゃあどういう問題なんだ、そう口にする前に、そこは塞がれた。
ぐっと頭と背中を押さえられ、唇だけでなく体も密着する。
素肌に蓮の濡れた服が触れて、冷たい。
なのに触れた唇、体が熱くて、あたしの体が熱いのか、蓮の体が熱いのか、分からない。
苦しいくらいに体を密着され、一見乱暴なキスをされる。
けれど、嫌じゃなくて、触れている部分から蓮の気持ちが伝わってくるみたいだ。
冷たくて、熱くて、相反する、苦しくて切ない、気持ちが。
唇が離れる。熱くなった体が、離れて冷えていく。
そっと離れていく蓮の銀の瞳が、苦しげに私を見つめる。
「ムカつく……」
心臓がわしづかみされたように締め付けられる。
「分かれよ……嫌なんだよ。無防備に他の男に近づくな。見せるな。俺だけに見せろ、お前の全部……」
どくん、どくん、胸の高鳴りが止まらない。