愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
菜穂が出て行った部屋は静かで、することがない。
散歩がてら外に行こうと、部屋から出た。
しばらく廊下を歩けば、今朝散歩していた中庭に出る。
中庭につながる縁側まで出て、気づいた。
「雨……?」
しとしとと、弱々しい雨が降り注いでいる。
さっきまで良い天気だったのが嘘のように空は曇っていて、中庭にある池には水玉ができていた。
もしかしたら、雨が降るからBBQを終わらせたのだろうか。
中庭は雨で歩けないし、どこへ行こうか迷いながら、足はとぼとぼと歩き始める。
明日も雨なのかな。3日間全部、晴れて欲しかったな。
みんなお風呂に行ってしまったのか、誰ともすれ違わない。
歩くのも疲れてきた頃、私は宴会場へ向かった。
時刻は20時過ぎ。
宴会場に着くと、颯のお母さんがバタバタと夕食の準備をしていた。