愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
「あら、真梨ちゃん」
「あ……すみません、邪魔して……」
「いいえー、いいのよ」
にこにこ笑って、バタバタと机を並べていくお母さん。
「あ……私も手伝います」
「あら、ありがとう~」
隅に寄せられた机を、昨日と同じように並べて、座布団を並べていく。
ちらりと颯のお母さんを見ると、目が合って逸らした。
「あの」
「ねぇ」
声が被る。あ、と思ってまた目が合う。どちらともなく、笑ってしまう。
「あ、先にどうぞ……」
「私は後で良いわ。真梨ちゃんからどうぞ?」
優しく微笑まれて、ズシン、と胸に何かのしかかった気がした。
「あの、えっと……洗濯物……」
普段は声が小さくなることなんてないのに、尻すぼみになってしまう。
どうしよう、あたし……怖い、よ。