愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
それに甘えている、あたしもあたしだ。
でも、今のあたしにはそうするしかない。
あの行為は確かにあたしの中で巣食うっていて、いつまでもトラウマであり、あたしの過去。
あたしが過去を受け入れられるようになるまで。
いつになるかもわからないそれが来るまで、あたしと蓮が身体的に結ばれることは無いのかもしれない。
「そういうことかぁ…」
呟くように言う颯に、頷く。
「部屋を別にする…とかは、蓮が許さないよね」
「多分…」
颯の意見に、同意する。
確かにあたしと蓮の部屋を別にすれば解決する話。
だけど、きっとそれは蓮が許さない。
それでもいいのなら、蓮がこういう風になる前にそうなっている筈だから。
「そっか…ま、仕方ないと言えば仕方ないか」
颯の声が聞こえて、視線が下がっていく。
どちらにしろ、あたしは蓮にとって荷物でしかないのかもしれない。
蓮が普通に過ごすことを妨げてるだろうし、あたしを一人に出来ないからって、あたしと一緒にいることがほとんど。
嬉しいし、蓮があたしを好いてくれているのはわかるけれど、これでいいのだろうか。
あたしは蓮の、邪魔になってないだろうか。