愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
「ああ。タカとは小学校から同じだ。獅龍に入ったのも同時だしな」
「へぇ」
小学生の蓮……想像つかない。
今みたいにクールで、小学生に似つかわしくない感じだったのかな。
それとも、少しは小学生らしい部分もあったのだろうか。
「懐かしい話してんな」
向かいに座っていた大河が口を挟む。
「獅龍に入った頃と言えばさ、お前とタカが仲良すぎてデキてるんじゃねぇかって噂あったよな」
お酒が入って、上機嫌そうに笑いながら言う。
「大河もその頃から獅龍にいるの?」
「おー、俺一番長いからな。中1んときか? 俺が入ってしばらくして二人で入ってきたんだけどよー、蓮のやつ全っ然話さねーの。その代わりタカが蓮の表情みて通訳してくんだよ」
「大河、変な話すんな」
蓮が面倒くさそうに大河の話を遮る。
表情はだるそうだけれど、ただ単に昔の話を掘り起こされて恥ずかしいんだと思う。
「いいじゃん。聞かせてよ」
あたしがそう言えば、蓮は勘弁してくれと言うようにため息をついた。