愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】



「……真梨さんが……笑った……」

「え?」



ポカンと、呆然としたように一人の男の子の呟きに、驚きの声が漏れる。

まるで、あたしが笑わないみたいな、そんな反応。



「真梨さんが、俺に笑いかけたぞ!!」

「はぁ?! 何言ってんだ! 今のは俺に笑ったんだろ」

「そっちこそ何言ってんだよ! 何でお前に笑いかけるんだよ!」

「そんなのお前だって……」



「ふ、ふふっ……」



あたしの目の前にいた二人の男の子が言い合う姿を見て、笑いがこみ上げてくる。

あたしの笑い声を聞いた周りの男の子たちが、バッと一斉にこちらを見る。



「ふふ、あたしだって、笑うよ?」



それがおかしくて、余計に笑ってしまう。

だけど周りはそうではないみたいだ。



「真梨さん……変わりましたね。俺たちにそんな風に笑ってくれたのは、初めてです……そうやって柔らかく笑うのは、蓮さんたちの前だけだと思ってました……」



次に驚いたのは、あたしだった。


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