愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
気づかなかった。知らなかった。自覚がなかった。
この2カ月、過ごしてきた中で、あたしは蓮たちとしか笑っていなかったことに、今さら気づいて驚いた。
最低限、下の子たちとも話すことはあった。
光や虎太郎なんかとバカやることもあった。光と虎太郎には、笑うことも多かったと思う。
でも、確かに……他の人たちとは、ふざけあったり、笑い合うようなことは一度もなかったかもしれない。
「あたし……」
言葉に詰まる。
けど、そんなあたしを見てみんなは、
「俺、今の真梨さん結構好きだな」
「俺も」
「俺も好きです!」
口々にそう言って、温かく笑っていた。
それと同時に、グイッと力強い腕で抱き寄せられる。
「蓮!」
振りかえれば、あたしの彼氏。