愛して。Ⅱ ～不良俺様ボーイズ×絶世美少女～【完】

連絡はとうに入れた。

スマホを見ていないのか、返事は全くない。

ムスッとしているあたしを見て、蓮はため息を一つ。

スマホを取り出すと、少し操作して耳に当てる。

タカに電話をかけているんだろうか。



「もしもし？　タカ、お前いつ帰ってくんだ？」



どうやら繋がったらしい。

あたしの連絡には反応できないのに蓮の電話には出るのか。

何？　付き合ってんの？　あんたら。

そう言えば昔デキてるんじゃないかって噂があったって、大河が言ってたっけ。



「ああ、わかった。真梨がうるせーからさっさと帰ってこい」



そう言って、スマホを耳から離して通話を切る。

うるさい自覚はあるけれど、そんな言い方しなくても良いのに。



「てゆーか真梨はさ、何をそんなに心配してるわけ？」



颯がめんどくさそうに視線だけ向けてくる。

隼はそうそう、と相槌だけ打って、視線はゲームに向けたままだ。



「だって……」



仕方ないじゃん、あんな風に怒ってるタカを見たの初めてだったし、心配なんだもん。