愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
*four*
未知
日が高く昇った、時刻は13時30分。
ざわざわと、人混みがあたしたちを避けるようにしてそこに吸い込まれていく。
あたしたちはパーティーの準備のためにファッションビルの前まで来ていた。
「ね、あそこの人たちめちゃくちゃカッコ良くない?」
「やば、超美人! お前声かけて来いよ!」
「何言ってんだよ、男連れだぞ?!」
いつもとは違う、新鮮な反応。
隣の市まで来たんだから当たり前なのかもしれないけど、あたしたちのことを知っている人たちはいないみたいだ。
「いつもとはえらい差だな」
ボソリ、呟くように大河が言う。
今日一緒に来たのは蓮と大河、隼、そして菜穂。
タカと颯は予定があるみたいで来ていない。
菜穂は大河が呼んでくれた。女子目線も必要だろう、って。
そういえば海から帰ってきてから一週間、大河は今まで遊んでた女の子みんなと縁を切って、菜穂と付き合い始めたみたい。
何も言ってなかったけど、二人とも妙に機嫌がいいし、間違いないだろう。