愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】





「蓮斗、車乗ってきたけど……あたしの車も使う?」




唐突に言った菜穂に、視線が集まる。




「そうですね……真梨、乗るか?」


「うん」




返事をして、蓮の傍による。




「じゃあ、蓮も菜穂さんの車?」


「あぁ」




颯の問いに、蓮が答える。


どうやら、菜穂の車にあたしが乗るから蓮も一緒に乗るらしい。




「あと何人乗れるんですか?」


「普通車だから一応5人乗りだけど……あんた等でかいから、後ろに3人も座れないと思う」




颯と菜穂の会話に、うんうんと頷く。


確かに蓮達は隼以外は一人一人が大きめだし、3人だったらきついだろう。




「じゃあ、もう一人は俺乗りますよ」




それでピッタリだろ?


そう言うように名乗り出たタカに、そうだねと菜穂が言った。









「あ、そうだ」




思い出したかのようにある人の方へ顔を向ける菜穂。




「誕生日おめでとう、……大河」


「どうも」




何とも白々しい返事に、どこからか溜息が聞こえた気がした。





< 20 / 378 >

この作品をシェア

pagetop