愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
「蓮斗、車乗ってきたけど……あたしの車も使う?」
唐突に言った菜穂に、視線が集まる。
「そうですね……真梨、乗るか?」
「うん」
返事をして、蓮の傍による。
「じゃあ、蓮も菜穂さんの車?」
「あぁ」
颯の問いに、蓮が答える。
どうやら、菜穂の車にあたしが乗るから蓮も一緒に乗るらしい。
「あと何人乗れるんですか?」
「普通車だから一応5人乗りだけど……あんた等でかいから、後ろに3人も座れないと思う」
颯と菜穂の会話に、うんうんと頷く。
確かに蓮達は隼以外は一人一人が大きめだし、3人だったらきついだろう。
「じゃあ、もう一人は俺乗りますよ」
それでピッタリだろ?
そう言うように名乗り出たタカに、そうだねと菜穂が言った。
「あ、そうだ」
思い出したかのようにある人の方へ顔を向ける菜穂。
「誕生日おめでとう、……大河」
「どうも」
何とも白々しい返事に、どこからか溜息が聞こえた気がした。