愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
いや、違う。本当に俺のことを考えてくれるなら、今更会いたいなんて言わない。
俺のことを振り回す、自分勝手な人たちだ。
ふと、時計を見るともう18時を過ぎている。
「じゃあ俺、もう行きます」
「ええ。いつでも遊びに来てね」
先生の言葉には何も返さず、頭だけを下げた。
次は、あるだろうか。
今日だって、先生に会うつもりは微塵もなかった。
俺たちは、ここに来る資格なんて本当はない。
そうだよな……蓮。
バイクに乗って、帝都ホテルに向かう。
本当は気持ちを収めて実親と会うつもりだったのに、むしろイラついてしまっている。
もうこの際、真梨の言う通り一発殴ってしまおうか……。
それも、許されるかな。いや、許されるでしょ。
こっちはあっちに振り回されまくってるんだ。
帝都ホテルに着く。
指定されているのは、場所と時間だけ。
連絡先は知らない。
どうやって合流するつもりなのだろうか……。