愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
何をしている?
県でも有数の不良校に通ってるって言えば良いのか?
“獅龍”という不良チームに入って、幹部をしているって言えば良いのか?
それとも……加賀美の跡取りとして頑張ってるって言えば良いのか?
「別に……普通に高校生してますよ」
「そうなの。高校は楽しい?」
「そうですね……」
蓮、タカ、大河、隼、真梨ちゃん……。
獅龍のみんなの顔が脳裏に浮かぶ。
「楽しい、ですよ」
それから陽子さんと歩さんが中心に話を進めていった。
まるで俺から話を振られるのを避けているようだったけれど、賢明な判断だろう。
俺は生ぬるい話をする気はない。
コース料理はどんどん進み、最後にコーヒーが配られた。
「颯」
陽子さんが真剣な表情で俺を呼ぶ。
……やっとか。
さっきから当たり触りのないことばかり話して、俺を刺激することを避けていた。