愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】


夏休みが終わり、新学期が始まった。



「来週には文化祭の出し物を決めるからなー、考えとけよー」



新学期早々のホームルーム、担任の松村が何か話している。

だけどその話は、あたしの耳には入ってこない。

あたしの意識は、もっと違うところに飛んでいた。





昨日、あのあとタカが作った軽食を食べたあたしたちは、次の日から学校が始まるのもあって、早めに寝る準備を始めた。

あたしがお風呂に入る前に蓮は颯と話していて、お風呂から上がると、ベッドの上で難しい顔をしていた。

そのあとすぐにあたしと入れ違いで蓮はお風呂に入っていったけど、上がったあともその表情は変わらなかった。



寝る準備を済ませて二人、無言でベッドに入った。

ベッドの中に入っても、蓮はいつも通りあたしを抱きしめるばかりで、何も言わない。

いつもだったら寝る前に少しくらい無駄話をするのに、ただ無言で抱きしめられる。

こんなことは初めてで、不安……というわけでもないけど、心配になる。



「蓮……? どうしたの……?」

「……別に……」



蓮はそう言って、あたしをより強く抱きしめる。


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