愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
「何度だ?」
「37.8度……」
38度超えてないし、思ったより低いかも……。
「寒気するんだよな?」
「あ、うん……」
「なら熱上がるかもな」
「そうなの……?」
首を傾げるけど、蓮はそうなの、と返すだけで理由は教えてくれなかった。
蓮が御盆から熱さまシートを手に取る。
「ね、なんで蓮以外出入り禁止なの……?」
蓮があたしのおでこに手を伸ばす。
手のひら越しに見える蓮を見つめる。
蓮はあたしのそんな行動を阻止するかのように、ペチンと音を立てて熱さまシートを貼った。
「つめたっっ」
「お前がそんなだからだろ」
「は、はあ……?」
「色気、振りまきすぎ」
色気……?
「とりあえずこれ食って薬飲め」
「うん……?」
ゼリーとスプーンを受け取る。
オレンジ色のパッケージで、中にみかんが入っているゼリーだ。
蓋を取ろうと引っ張るけど、手に力が入らなくてうまく開けられない。
「貸せ」
蓮があたしの手の中から奪って、開けてまた渡してくれる。