愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
それから、同じことが毎日起こった。
『いやぁっ、やめてぇっっ』
その手を止めて。触らないで!!
苦しい、辛い、地獄の毎日。いつしかあたしは、抵抗することをやめた。
その方が傷つかないから。
大丈夫。少し我慢すれば、すぐに終わる。
そんなあたしに飽きたのか母親があたしを解放してくれたのが、14歳の春だった。
絶望の真っ暗闇、怖くて怖くて、そこにうずくまっている。
怖いよ。誰か助けて。もう嫌なの。一人は嫌なの。
『真梨、こっちだよ』
男の人の声が微かに聞こえて、振り返る。
『蓮っ?』
蓮が迎えに来てくれた。そう思ったけれど、そこにいたのは全然違う人。
その人があたしに手を差し伸べてくる。
『助けてあげる』
『あなたは……』
癖のない、あたしと同じ金髪にくすんだ空色の瞳。
彫りの深い、外国人顔が目の前に浮かぶ。